TAD ME1TX 試聴レポート

TAD ME1TX 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2025年4月(2)

TAD ME1TX

TAD(Technical Audio Devices)は1975年パイオニアの業務用部門として発足し、世界中にモニタースピーカーとオーディオ機器を供給。国産製で高価な製品が並ぶ中、今回比較的リーズナブルな製品としてTAD-ME1(Evolutionシリーズのブックシェルフ型スピーカーシステム)の後継機種となる「ME1TX」が発売になった。TADの開発理念は、オーディオ機器は全てを描きだすツールであり、スピーカーは3次元の音空間を色付けせず生み出すことが目的と言う。「ME1TX」ではCSTドライバーのトゥイーターに、蒸着ベリリウム振動板と、ミッドレンジのマグネシウム振動板に改良を加え、ウーファーにアラミド織布と不織布をラミネートし、キャビネットも改良を加えている。前回レポートしたME1よりどの程度の進化が聴けるのか?

技術的特徴

●CSTドライバー(9cm)、ミッドレンジとトゥイーターを同軸構造とし、軸上を外れても音の特性の乱れが少ない。ウーファーとのクロスオーバーは420hzに設定
●トゥイーターは、蒸着によるベリリウム振動板を採用し、60khzまで再生
● ミッドレンジのマグネシウム振動板は、表面に酸化処理と塗装による複合処理。トゥイーターとは独立したネオジウム磁気回路
●16cmウーファーは、アラミドの織布に不織布を5層ラミネート
●ウーファーの磁気ギャップの均一性を高め、駆動力を平坦にし、リニアリティと低歪みを実現
●厚みを5mm増したバーチ合板とMDF材を組み合わせ、強度と低い共振を実現
●Bidirectional ADSボード エンクロージャーの両サイドにスリット状のポートを設置。鋼板パネルを4mmから5mm厚に変更して左右から挟み、エンクロージャーの共振を低減。開口部はホーン形状にし、クリヤーでレスポンスの中低域を実現

リファレンス機器

●SACDプレーヤー:marantz/SACD 10
●プリアンプ:Accuphase/C-2900
●パワーアンプ:Accuphase/A-80

TAD ME1TX   試聴

音の印象

スピーカーの音離れが良く、解き放たれたような空間が広がる。S/N比が高く、精緻な音像が浮き上がる。ライブ録音ではスピーカー間に張りつめたようなクールな空間が広がり、音像が明瞭に弾けるような鮮やかさを持って再現される。瑞々しく新鮮で、生命力まで感じられるようである。しかもそれが、女性の声やバイオリンの響きを冷たいとの印象を受けることなく、繊細さが際立ち、優しさや柔らかさまでをも感ずる。音域は自然で何処にも強調されたところは無く、極めてバランスの良い鳴り方であり、入力に対しても脚色すること無く、ただただ、情報の全てを俊敏に出力している。人を魅了する音楽の持つ力は、CD等のソフトに存在するとの主張を感じた。

TAD ME1TX   試聴 TAD ME1TX   試聴

長い間、レコード盤からのアナログ音と、CDからのデジタル音に違いを感じてきた。技術者に聴いても文献を調べても、録音方式が違うのだからその差は埋められないと言う。*1 いろいろなソースを聴きまわった結果、アナログとデジタル音の違いは、はじける様な鮮やかな音を再生できるかどうかにかかっていると思っている。TAD ME1TXの評価として、短時間の評価では軽率には言えないが、CD再生に置いてもはじける様な鮮やかな音を感じ、アナログ再生に一歩近づいた様な気がする。
*1 レコードは、カッティング時に高音を上げて低音を下げてある。フォノイコライザーで戻すが、その影響で高音がクリヤーで自然の音に聴こえる様だ。

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【ジャンル別試聴】

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1)手嶌葵 Aoi Worksより さよならの夏
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ピリッと張りつめた空間中に、声、ピアノの音階が広がって、豊穣と感じられる空間が再現される。曲の持つ哀愁感や演奏会場の雰囲気が再現される。偏りがなく、自然な表現をしていると思わせる。叙情性にあふれる音楽再現能力を持っている。

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2)Sinne Eeg Face The Musicより月光のいたずら
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入力信号を忠実に再現する能力を持っていて、音像や声はクリヤーで滲みは全く無い。定位もピタッとしており、演奏空間の再現性もリアリティがある。女性の声の色気、野性味、技巧を忠実に再現し、各パートの楽器も交じり合わず、声がその中に浮かび上がり、歌手の歌唱力の高さを十分に味わうことが出来る。楽器や声の質感が高い。

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3)Manhattan Jazz Orchestra SING SING SINGよりSING SING SING
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ビッグバンドジャズを眼前で聴いている様なリアリティがある。シンバルの音や、各楽器の音がクリヤーで厚みがあり、音の分解性が優れている。楽器の質感が味わい深く、演奏のバランスが良い。重低音も実存感を伴い再現されてくる。演奏会場で聴いている様な雰囲気で、音色の色付けや脚色された感覚は無く、演奏に浸りきれる能力を持っている。

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4)Beethoven:The Violin Sonatas Sonatas5
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バイオリンの弦と弓が擦れあう音が聞こえる。バイオリンの演奏に呼応するピアノの伴奏のやり取りが目の前に展開する。デュエットの綾が感じられ、クラシック音楽の崇高さが出現する。TADのスピーカー開発のポリシーは、入力に対し何も脚色せず、忠実に出力する姿勢なのかなと思う。

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5)Mussorgsky 展覧会の絵 よりプロムナード、こびと
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オーケストラの空間がリアルに広がる。各パートの楽器はリアルに再現され、スケールが感じられる。音の解像力の高さを感ずる。入力に対し十分な再現能力を持っていて、実際の演奏会場にいる様である。曲が表す展覧会の絵の表現が不気味で、緊迫感があり、曲に吸い込まれるような再現性がある。

再度試聴してみました

当日の試聴であまりにも斬新な感覚を得たので、その後、日を改めて他のソフトで試聴したところ、結果は古いブルーノートの録音も、むろん、オリジナルレコードからの再生とは違いがありますが、生き生きと再生され、全ての音に瑞々しい生命感が感じられました。
レポートの内容は、私個人の印象で全てを保障するものではありませんが、常時展示されていますので来店して是非一度、聴いてみることをおすすめします!!
この時の試聴ソフトは以下となります。
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1)岩崎宏美と国分弘子のピアノソングス 
2)ゲーリーバートンと小曽根真のFACE TO FACD
3) ジョンコルトレーンのBLUE TRAIN
4)バルトークのMUSIC FOR STRINGS,PERCUSSION AND CELESTA
5)ベートーベンの弦楽四重奏曲集よりラズモフスキー第1
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TODAY’SONG

今宵は、シューベルトの鱒を聴きます。鱒が清流を泳ぎながら、ぴちぴちと跳ねまわる情景が印象的です。クリーブランド四重奏団、アルフレッド・ブレンデル(P)の演奏です

シューベルトの鱒 シューベルトの鱒

今週の生花:アストロメニア、レースグラワー、ユーカリ

フラワーアレンジ>

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