ご購入のご相談はお電話でも承ります
JBL4312シリーズは、普及版スピーカーとして長い伝統があります。我々の時代には、国産のスピーカーには無いジャズの音が聴けるスピーカーとして人気がありました。JBLのパラゴンやオリンパスなど手が届かない一般人にとって無理をすれば購入できる物で、30㎝のウーファーとコーンのミッドバス、ツイーターを納めた変わらないスタイルです。今回は、ユニット構成が同じKlipschのスピーカー Heritage シリーズ Heresy IVの比較として、JBL 4321Gも聴いてみました。
●本格的な3ウェイ化
●300mm径ホワイト・ピュアパルプコーン・ウーファー(JW300SW)
●125mm径ポリマーコーティング・ピュアパルプコーン・ミッドレンジ(JM125PC)
●25mm径アルミ・マグネシウム合金ドームツイーター(054AlMg-1)
●出力音圧レベル(2.83V/1m) 90dB
●プリメインアンプ:marantz/PM8006
●CDプレーヤー:YMAHA/CD-S2100
Heresy IV と比べると4312Gの方がどことなく上品さを感じた。落ち着いた音でレンジが広く、演奏会場の雰囲気や奥行き感と、女性の声には繊細感や暖かみ、艶やかさ、そこはかとない色気もある。ジャズの再生を目標とするJBLのこだわりと、金楽器の胴鳴りの厚み、躍動感、また伴奏のビッグバンドとの分離も良く、空間的広がりも不満が無い。クラシックのピアノやバイオリンの演奏にも、落ち着ついた空間的広がりの中に、演奏技法の深さや、表現の柔らかさ、綺麗さや、繊細な余韻までも感じられ、クラシックも十分楽しめる鳴り方である。今回の試聴ではこのような印象だったが、アンプメーカーを変えるとまた違った印象にもなる。
-------------------------
1)JPOP:女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
--------------------------
定位は明瞭で、声の歪感は少なく、存在が自然。しっとり感、音の余韻等が良く出る。チェロの作り出す空間が深く、演奏空間に広がりがある。音の厚み、優しさも描き、女性の声は魅力的に響いてくる。
-------------------------
2)JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
--------------------------
女性の声に細やかさと繊細さが加わって魅力的。ベースの音も自然で、かつ深さを持って響き、声と伴奏とのバランスも良好。演奏空間が広く、奥行き感も出ている。低音の質が良く、聴いていて楽しいジャズ。
-------------------------
3)JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
--------------------------
ビッグバンドの低域の広がりと深みがあり、その中に浮かび上がるアルトサックスの質感や躍動感が良い。歪感が無く、音のつながりが良く、音楽に酔える鳴り方。音として落ち着きがあり、定位と空間の広がりを両立させている。元気だけの鳴り方では無く、ピアノの音も存在感を持ってバランス良くなっている。
-------------------------
4)CLASSIC PIANO:ピアノソロ、グラモフォンの録音
--------------------------
ピアノの音が艶やかで明瞭、かつ低域もどっしりとしていて、バランス良く余韻も自然感を持って響いてくる。クラシックの格調の高さを十分に出してくる。落ち着きがあって品位が高いが、鍵盤を叩く指先の動きを感ずるには今一つ明瞭では無い。
-------------------------
5) CLASSIC VIOLIN:オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
--------------------------
演奏会場のオーケストラの広がりが自然。一つ一つの音像、楽器の存在が明瞭で、その中にバイオリンが格調高く浮き上がる。バイオリンの演奏技巧、優美さ、源の震え、技巧の多彩さを表す。音像に歪感がなく、全体的に自然と感ずる。チャイコフスキーの音楽思想の深さを表現している。聴いていて引き込まれるような音楽表現。
今宵は、ジョン コルトレーンの「ソウルトレーン」を聴きます。インパルス時代の過激さを、まだ感じさせない演奏です。I WANT TO TALK ABOUT YOUの叙情的な演奏、RUSSIAN LULLABYのシーツ オブ サウンドを身に着けたばかりの演奏が好きです。
特価販売価格、試聴に関するお問い合わせなど、お電話・メール・お見積りフォームにてお待ち申し上げます。