ジャズ愛聴盤をTurnberry/GRで聴く 試聴レポート

ジャズ愛聴盤をTurnberry/GRで聴く 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2023年4月(3)

ジャズ愛聴盤をTANNOY Turnberry/GRで聴く

今回は、TANNOY Turnberry/GRで愛聴盤を聞いてみます。TANNOYはクラシックソース再生に定評があり、しなやかで気品に満ちた音色で、オートグラフを筆頭とする様々なモデルを上市しています。現代のTANNOYは、従来の音色とチョット違った元気の良い鳴り方で、ジャンルにこだわらない音質設計になっていますので、私のジャズの愛聴盤をどのように再生するか試聴してみました。

ジャズ愛聴盤(6アルバム)

【1】JUNE CHRISTY (ジューン・クリスティ)/THE INTIMATE MISS CHRISTY
【2】BILL EVANS(ビル・エヴァンス)/PORTRAIT IN JAZZ
【3】LEE MORGAN(リー・モーガン)/CANDY
【4】BOBBY HUTCHERSON(ボビー・ハッチャーソン)/HAPPENINGS
【5】DUKE ELLINGTON(デューク・エリントン)/THE GREAT PARIS CONCERT
【6】KEITH JARRETT(キース・ジャレット)/STILL LIVE

愛聴盤ジャズアルバムをTANNOY Turnberry/GRで聴く

リファレンス機材

・スピーカー:TANNOY Turnberry/GR
・LPプレーヤー:YAMAHA/GT-5000
・カートリッジ:ortofon/SPU Meister AE
・プリアンプ:Accuphase/ C-2900
・パワーアンプ:Accuphase/A-75  

愛聴盤ジャズアルバムをTANNOY Turnberry/GRで聴く カートリッジ:ortofon/SPU Meister AE

音の印象

まず、音のエネルギー感に驚かされる。従来はクラシックの弦の再生、ピアノの余韻の深さ、気品が高く深淵な表現で統一されていたが、このモデルは躍動感に富み、オールラウンドな音楽ジャンルの再生を目指していると思われる。同軸スピーカーから再生される音は、定位が良く音像がキリリとしていて、歪感も無く、緩やかな暖かさと柔らかい音色に、癒される感じがする。

アルバム別試聴

【1】JUNE CHRISTY/THE INTIMATE MISS CHRISTYよりTIME AFTER TIME

低音の豊かさと伸びやかでハスキーな声に色気が載り悩ましい。発声も明瞭で、安心して聴きやすいジャズボーカル。伴奏との分離も良く、音楽がどっしりとした表現の中に奏でられる。同軸の良さを感じ、JBLやアルティックのホーンスピーカーを聴いているよう。躍動感も過不足なく、さらに、レンジの広さを感じる。

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【2】BILL EVANS/PORTRAIT IN JAZZよりAUTUMN LEAVES STEREO版

実存感をもった力強く落ち着きを感じるピアノの音で、ベースの音も明瞭。東京 瑞江ジャズ喫茶「レジーナ」で聴いたアルティックの音を感じる。同軸の良さが表れ、若干しっとり感の中に、明るさと躍動感と力強さがあって、伝統の重みを連想させる。ヨーロッパ製のスピーカーだと思う。エバンスのピアノの音に品位がある。歪感が無く、音が、高級機種と同様の明瞭さを持ち、切れが良い。高域から低域までのバランスが良い。

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【3】LEE MORGAN/CANDYよりCANDY 、SINCE I FELL FOR YOU

抜けが良く、明快なトランペット。ドラムの打撃音やピアノのタッチがリアルに伝わって来る。程よい音の厚みと歪の無さが、実存感に通じている。もう、タンノイはクラシック向けでは無く、オールマイティな音楽性を持っている。しかし、MORGAN のトランペットはどこか、しっとりした余韻が残るが、音の切れや、躍動感を大いに感ずる。底抜けの躍動感はJBL4312Gが上。

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【4】 BOBBY HUTCHERSON/HAPPENINGSよりMAIDEN VOYAGE

音像が明瞭で、定位が良く、バイブの余韻が自然と感じる。音のキレが良く、一音一音が明瞭。ピアノの音に、重みがあって、実存感がある。曲風の涼やかな雰囲気が素晴らしい、しかし、どこかしっとりしており、底抜けに明るいジャズでは無い。

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【5 】DUKE ELLINGTON/THE GREAT PARIS CONCERTよりALL OF ME

ホッジスのアルトサックスの音に厚みがあり、ソースに対する反応の高さがあって、魅力的な音。極めてハイスピードさを感じる。ジョニーホッジスの演奏テクニックの匠さを感ずる。演奏会場の雰囲気を感ずる、魅力的な演奏。録音の良いLPは素晴らしい表現をする。

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【6】 KEITH JARRETT/STILL LIVE よりSOMEDAY MY PRINCE WILL COME

非常に定位が良い。キースのピアノは演奏会場で聴いている様な、存在感があり、ベースの絡みも明瞭。演奏会場のベルが鳴って、息を止めた観客の気配と共に聴いている雰囲気がある。特に不満が無いジャズ。ECM系のジャズには過不足ないだろう。 

聴き終えて思うこと

私は、現在のオーディオの購入に先立ち、自分の求める音はどんなだろう、と都内の著名なジャズ喫茶を巡った。中でもこれは異色と思う店は、東京 江東区瑞江 「カフェ レジーナ(2022年末閉店)」であった。東西線瑞江駅から徒歩10分、閑静な住宅街の中にある。オーディオ装置は、ガラード301やEMT930のレコードプレーヤーにEMTのカートリッジ、マークレビンソンのプリアンプLNP-2、手作りのWE300Bモノパワーアンプで、アルティックスピーカー (手作りツイーター 288-16G+1505B、416-8A×2、記憶で書いているので不正確です。)を駆動している。再生される音は、声や楽器が空中に浮かんでいる様で、実に生々しい。音質は、若干明るめだが、ダブルウーハーから再現される低音のリアルさに加え、音の立ち上がり、立下り?のスピードが速く、本物の楽器を聴いている様である。音源のLPレコードは、大半が、国内盤なのだが、輸入盤や国内盤の壁を越えてリアルな音を提供する。

店主はこの音を出すために、億近い金額を投入したと言う。スピーカーは、左右、特性の同一な物をそろえるのに、いくつもの同じモデルを購入。WESTERN ELECTRICのWE300Bの真空管も、特性の同じものをそろえるために、ドラム缶一杯の真空管を購入したと言う。ガラード301のプレーヤーは、ターンテーブルの背面に防振剤を貼り、スピンドルの軸受けにサファイヤガラスを使用し、アイドラーゴムに横三本のスリットを入れ、回転を安定させている。

TANNOY TURNBERRY/GRの音を聴いた瞬間、この音は、レジーナの音に似ていると思った。楽器が独立して表現され、定位が良く、しかも、音の再現の立ち上がり、立下りが自然なのだ。レジーナが作り出す音楽空間は大きいが、タンノイの作り出す空間は家庭で、心癒すために聴くには十分ではないかと思う。ミュージックソースには極めて敏感だが、やや明るめと暖かい音色から、緊張感を感じず、音楽を楽しめる環境を提供してくれると思う。

私も、アルティックに憧れを持ち、AV BOXで、620B(604-8H)やバレンシア等の中古品を聴いてきた。しかし、ジャズシーンにドイツのECMレーベルが登場すると、チックコリア、キースジャレット、ヤンガルバレク等の情緒性や演奏の余韻に重きを置くジャズスタイルが主軸になって来た。従来のJBL,アルティックが追求した音作りは、元気が良すぎたので、JBLでは大きく方向転換をした。結果、我が家には、JBL 4338が納まった。ジャズだけでは無く、時としてクラシックも聴くので、今の音色に十分満足している次第です。

試聴したジャズ愛聴盤紹介

BULE NOTE系のエネルギーを浴びるような音を聴くのは段々しんどくなり、リラックスしてアドリブに身をゆだねるようなアルバムが好きになっています。
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【1】JUNE CHRISTY (ジューン・クリスティ)THE INTIMATE MISS CHRISTY

フランクシナトラが歌い、「時を重ねても、君を愛し続けているのは、とっても幸せなことだ」と言う歌詞。チェットベーカーのアンニュイな歌声で流行りましたが、私はジューンクリスティのハスキーでチョットお酒が入っているような歌い方が好きです。
ジューン・クリスティ OLYMPICA NOVA IIIで聴く
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【2】BILL EVANS(ビル・エヴァンス)PORTRAIT IN JAZZ

演奏開始1分後あたりから始まるEVANSのPIANOとSCOTT LAFAROのBASSとのPLAYが緊張感の中に絶妙のやり取りが行われ、思わず背中がゾクゾクする気がします。長年聴き続けても飽きることはありません。
ビル・エヴァンス OLYMPICA NOVA IIIで聴く
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【3】LEE MORGAN(リー・モーガン)CANDY

新宿DIG(60年代を象徴するジャズ喫茶)のJBLのスピーカーから流れた曲で、LEE MORGANのチョット不良ぽい演奏が自分のJBLではなかなか再現できず、音作りの目標になったLPです。また、SINCE I FELL FOR YOUのバラードは、淡々と吹いてはいるが、LEE MORGANの天才ぶりが感じられる一曲です。
リー・モーガン OLYMPICA NOVA IIIで聴く
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【4】BOBBY HUTCHERSON(ボビー・ハッチャーソン)HAPPENINGS

ボビーハチャーソンのクールなヴィブラフォンにハービーハンコックの知的なピアノが絡みます。涼やかな演奏に全てを忘れ没入します。ブルーノートの熱っぽいエネルギッシュな演奏を聴くのに、チョットしんどくなって聴き始めた曲です。
ボビーハチャーソン OLYMPICA NOVA IIIで聴く ボビーハチャーソン OLYMPICA NOVA IIIで聴く
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【5】DUKE ELLINGTON(デューク・エリントン)THE GREAT PARIS CONCERT

ジョニーホッジスのアルトソロとジャズバンドのダイナミックミックな演奏を見事にとらえており、非常に優れた録音だと思います。当日の、ライブの熱っぽさと興奮が伝わってきます。
デューク・エリントンOLYMPICA NOVA IIIで聴く デューク・エリントンOLYMPICA NOVA IIIで聴く
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【6】KEITH JARRETT(キース・ジャレット)STILL LIVE

1988年ECM録音で、ジャズの舞台がヨーロッパにも移りECMレコードが登場した時、録音はエネルギー感の再現から余韻や静寂感も盛り込んだ繊細なものに変り、JBLも表現を陰影を含み憂いを感ずるものに変えた。そんなECMを代表する演奏者のKEITH JARRETT のSOMEDAY MY PRINCE WILL COMEは、デズニー映画のロマンティックなメロディの変転と、ゲイリーピーコックの繊細に呼応するベースと、ジャックジュジョネットの絶妙にバックアップするドラムのやり取りには、何度聴いても陶酔します。
キース・ジャレット OLYMPICA NOVA IIIで聴く キース・ジャレットOLYMPICA NOVA IIIで聴く

今週の生花:ダリア他

ダリア フラワーアレンジメント   

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