LUXMAN PD-191A 試聴レポート

LUXMAN PD-191A 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2023年2月(1)

LUXMAN PD-191A

ベルトドライブ式LPプレーヤーPD-191Aは、DP-171Aの外注トーンアームが生産中止となり廃番になった為、サエクコマース株式会社と共同でトーンアームを開発し、装い新たに新製品での発売である。DP-171Aは完成度の高さから、フェーズメーションやカジハラ・ラボのデモンストレーションに使われた。LPレコードが、新譜や中古市場で人気を博すのに下支えとなった製品である。DP-171Aから、音色がどのように変化したか検証する術は無いが、AV BOXの常設LPプレーヤーGT-5000(YAMAHA)との比較において違いを探ってみた。
LUXMAN PD-191A 試聴レポート YAMAHA GT5000 試聴比較

技術的特徴

1、トーンアーム SAEC製LTA-710 ナイフエッジ構造、実効長10インチ
2、モーターをACシンクロナスモーター(32bitマイコン制御)からDCブラシレスモーター(PWM回転数制御)に変更
3、プラッターの重量を、5kgから5.2kgに変更
4、15mm厚のアルミプレートに主要部品を取り付け、モーターと電源トランスは、プレームに制振ゴムを介して取り付けている
5、33 1/3回転と45回転に78回転を追加
6、高さ可変のインシュレーターを組み込む
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リファレンス機材

・LPプレーヤー:YAMAHA/GT-5000(比較試聴)
・カートリッジ:DENON/DL-103R
・プリアンプ:Accuphase/C-2900
・パワーアンプ:Accuphase/A-75
・スピーカー:YAMAHA/NS-5000
LUXMAN PD-191A リファレンス機材

ジャンル別試聴 DP-191A

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1)荒井由実 ミスリムから海を見ていた午後
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声の艶やかさや、女性らしさが良く出る。音像の分離が良く躍動感があり、静寂感は少ない。音像がクッキリ浮かび上がる様はS/N比が良いのか。

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2)八城一夫 SIDE BY SIDE 2 菅野沖彦録音
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ピアノの音に艶が乗り、低音の深みや音の厚みが出て、立体感がある。ベースの音にも躍動感と深みがある。ピアノもコロコロ感があり、余韻も綺麗。音の存在感が良い。ギターも充実感がある。聴く人を魅惑させる要素を持っている。

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3)ゲイリーピーコック TALES OF ANOTHERよりVIGNETTE
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音に厚みがあり、さらに勢い、躍動感があり、存在感に通じる。ピアノの音が綺麗だが、軽い表現。シンバルの音も金属感を持って響く。楽器の分離良好。上品だが全体的に明るく、静寂感は無い。どちらかと言うとポピュラーよりの表現か。

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4)バッハ ゴールドベルグ変奏曲 グレングールド
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音に厚みがあり勢いの良いピアノ。一音一音の音は明瞭で躍動感ある。明るく軽やかで、綺麗な音の印象。音の分解性高く、明瞭な表現。S/N比の高さが功を奏しているのか。定位もはっきりしている。しかし、軽い感じを受ける。

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5) DAVID OISTRAKH チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
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オーケストラの雰囲気は躍動感とダイナミックさがある。バイオリンの音は艶やかで、魅惑的に響く。心の中までゆすぶられるよう。バイオリニストの演奏のテクニックは十分再現する。音の分離は良好で、オーケストラの各楽器の演奏がハッキリわかって、演奏の豊かさを引き出す。明るいバイオリン演奏の雰囲気。

ジャンル別試聴 GT-5000

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1)荒井由実 ミスリムから海を見ていた午後
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クールで繊細な声。女性の哀愁を帯びた情感が伝わって来る。レンジは広く、歪感は少ない。立体感もあり、空間に声が浮かび上がる。一音一音の楽器も明瞭で、分解性も良い。

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2)八城一夫 SIDE BY SIDE 2 菅野沖彦録音
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爽やかなピアノ。各音の分離良好。高域がチョット金属的に響く(録音の為か)。但し中域は充実してクリヤーに綺麗に響く。ベースの低音の締まり方が良好。ギターの演奏も存在感がある。バランスの良い鳴り方。

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3)ゲイリーピーコック TALES OF ANOTHERよりVIGNETTE
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ピアノは透明感があり、艶やかで美しく、余韻が綺麗に出る。ベースのはじけるような胴鳴りの音も良く出す。シンバルの金属音が鮮やかに出る。ピアノの中域の音が充実している。ピアノのドラムのスティックさばきが、音楽を上品なムードで包んで行く。

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4)バッハ ゴールドベルグ変奏曲 グレングールド
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低音から高域までのバランスが良い。強いタッチの低域の部分が破綻なく再現される。鍵盤を動き回る手の動き、タッチの強弱、ピアノの余韻、曲を演奏しようとする姿勢も良く分る。レンジは相当広く聴ける。

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5) DAVID OISTRAKH チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
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オーケストラの雰囲気に品格があり、迫力を持って響いてくる。バイオリンの音に深みがあり、哀愁感を持ってたおやかに響く。オーケストラの中にバイオリンが浮かび上がり、演奏技巧や旋律の明瞭さが鮮やかに表現される。YAMAHAはクラシックが良い。バイオリンの再現に不満は無い。レンジが広く、バイオリンが鮮やかに前面に出てくる。バイオリンとオーケストラのバランスが良好。

試聴後の感想

PD-191Aは、音に厚みと躍動感があり、女性の声を艶やかで明るく表現する。音像空間が浮かび上がり、S/N比が高いのかな、と思う。ジャズ等の打楽器の表現も勢いがあり、しかも音像の分離も良く、リアリティに通じる。大編成のオーケストラの迫力や、弦楽器の艶やかな響きは魅了されるレベルである。どちらかと言うと、エネルギーを感じさせる分野に向いているのかな、と思うが、システム全体の音は下流のアンプ、スピーカーとの組み合わせで決まるので、即断は出来ない。 GT-5000は、YAMAHAの特色である「静寂感の中に品位のある音像を描く音作り」と感ずる。LPプレーヤーシステムでの色付けは余り感じられず、淡々と記録された音を再現しているように思う。しかし、音の再現性は繊細で、力強さも備え、分解性も高く、十分満足の行く音作りだと思う。特にクラシックの再現の荘厳さは優れている。自宅でのシステムではDP-171ALにFR-64Sを組み合わせ、フェーズメイションのPP-300を使っているが、出てくる音は淡白で静寂、どっしりとして、クラシックを聴くのに適していると感ずる音である。

TODAY’SONG

今宵はDP-191Aの奏でる艶やかで明るく、躍動感あふれる音に敬意を表して、菅野光亮トリオの「冬の終わりに」を聴きます。完成度の高い美しい旋律が連続し、心ウキウキするジャズです。それはショパンやシューベルトのようです。そもそも、菅野光亮は東京芸術大学でクラシックの作曲を学んだ人で、彼の作る音楽は、THREE BLIND MICEの和ジャズに代表されるような曲作りとはチョット異なっています。 菅野光亮トリオの冬の終わりに レコードジャケット 菅野光亮トリオの冬の終わりに レコード再生"

ショートエッセイ

■■LPレコードとCDとの音質の差について

私の妄想ではありますが、CDが発売された時、同じアルバムをLPレコードとCDで聴き比べると、CDの音は、瑞々しさやエネルギー感が無く、何が原因でこのような結果になるのか、と思ってきた。雑誌には、CDには20kHz以上の音はカットされ、超高域成分が無い。従って倍音成分は入っていないとか、デジタル波形はギザギザで、音に細やかさや滑らかさが無いとか、いろいろ、諸説紛々である。自説は、アナログレコードの録音方式は、RIAAカーブにより、高音は+20㏈強調され、低音は-20㏈も低減されている。そしてフォノイコライザーで基に戻している。高音は、レコード針が音溝を擦る音が入るのを防ぐため、低音は溝の振幅が大きくなり、針飛びを防ぐため。結果、中高音の細やかさがレコードに記録され、生々しさに通じるのではないかと思う。最新のデジタル技術で録音された音楽は、瑞々しさや、明瞭さや、音の分厚さや、エネルギー感は当然のこととして記録されている。同じCDの、16bit 44.1khzの音なのにね、録音方法の差が影響しているとしか思えません。

今週の生花:チューリップ・デルフィニウム・カスミソウ

春のガーデンの代表格チューリップが早くも、生けてありました!2023年の立春は、2月4日。二十四節気において春の始まりとされる日ですね。国立天文台の観測により、太陽黄経が315度になった瞬間が属する日を立春としているそうです。やはり、春が待ち遠しいです、今年は特にそう思います。

チューリップ店内フラワーアレンジ   

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