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今、オーディオメーカーは競って高価格製品を上市している。購入できるユーザーは、ほんの一握りと思われるが、世界的な競争の中、自社技術の可能性と消費者の反応を見極めようとしている様である。Sonus faberは、「Amati G5(アマティG5)594万円」や「Stradivari G2 Anniversary(ストラディバリG2アニヴァーサリー)880万円」等を発売しているが、一般消費者が購入できる価格帯では無く、その対策として、上位機種の開発技術を応用した普及機種を開発し、Lumina Amator を上市した。前回は、Lumina Ⅱ Amator を試聴したが、今回は、Lumina V Amatorを試聴します。
●スピーカーボックス バッフルを7層の積層板にする、ボックスをレーザー素材で包み不要振動や共振を低減。
●Ⅴでは、スピーカーボックス内の構造を、奥方向に絞り込み(リュートシェイプ)、定在波の発生を抑制。
●Vでは、低音の放出口を底部ボードに設け、ウーファー背圧を全方向に放出。
●フロント面は、中央に向かい45°の角度でクロスする、宮殿の床を連想する装飾を施す。
●Vでは、高域は29mmのシルクダイヤフラムを使用し、その頂点をわずかにダンピングする。中域は、天然繊維を自然乾燥させた150mmミッドウーファーを搭載。低域は、165mmのウーファー2基。
●クロスオーバー回路は、IFFと呼ばれる新技術と Paracross Topologyを融合したHybrid IFF - Paracross Topology回路を採用。ミッドレンジとツイーター間の逆起電流を減少させ、信号に対する反応性を高め、帯域間のつながり、整合性をスムーズに整える。
●周波数特性 38~24.000hz
●出力音圧 89㏈
●marantz SACD30n:ネットワークSACDプレーヤー
●marantz MODEL 30:プリメインアンプ
基本的には、快活な明るい音である。Lumina Ⅱ Amator で描いた再生能力の高さに、スケール感と重厚感を加えている。音場はスピーカー間に広がるのではなく、さらに上下左右に広がる。演奏空間の中に広がる歌手の声や伴奏楽器の表現、オーケストラの各楽器の表現も程々に実存感があり、音楽を楽しく聴かせて、時間を忘れて音楽を聴く魅力を持っている。演奏空間の静寂性、歌手や楽器の質感の深さは、上級機種に譲るが、家庭に合ってコンポーネントオーディオが作る上質な空間を味わえるスピーカーである。またLumina Ⅱ Amator は、上級アンプの性能を如実に反映する能力を持っていた。今回は、検証できなかったが、上級アンプを組み合わせても良い結果が得られると思います。
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1)手嶌葵 Aoi Worksより さよならの夏
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明るく、躍動感のある元気な声である。音楽ステージがスピーカーが作る空間以上に広がり、上質なオーディオ機器が持つ、豊かさが味わえる。歌手や伴奏楽器の分離も良く、音像が明瞭に浮かび上がる。程々に繊細さが味わえる。深い低音が再生されて、ライブステージの奥行きや空気感の広がりが再生される。彼女の繊細な歌声、伴奏のピアノとの一体感が素晴らしく、この歌の持つ哀愁感とノスタルジーを味わえる。
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2)Sinne Eeg Face The Musicより月光のいたずら
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シーネイの持つ華やかさや野生的な歌声が再現される。歌手、伴奏のピアノ、ドラムの分離感と一体感が良く、コンポーネントオーディオ機器ならではの、スタジオの中に演奏空間が広がっているような、上質感が味わえる。空間表現にはトールボーイのメリットが生きている。楽しく聴けて演奏に引き込まれる。生々しくありながら、聴き手に緊張感を味合わせない柔らかさを持っている。
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3)Manhattan Jazz Orchestra SING SING SINGよりSING SING SING
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軽快な躍動感に富んだ表現。程々に楽器の分離良く、ビッグバンドジャズの迫力あるステージを提供してくれる。スピーカーの作る演奏空間がブックシェルフスピーカーとは違った質の高さを展開する。ドラムのアタック音も良好。聴いていて楽しい音で、刺激的ではなく、心地よく聴き疲れしない。
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4)Beethoven:The Violin Sonatas Sonatas5
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快活で、明るく躍動感に富んだ音で、音楽を楽しく聴かせる。スプリングソナタの春のウキウキした雰囲気を再現する。トールボーイスピーカーが作る空間表現が素晴らしく、楽器の表現が分離独立していて、生々しさを奏でている。余韻や静寂性は余り感じないが、聴いていて楽しい。楽器の質感の深さは上級機種に譲る。
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5)Mussorgsky 展覧会の絵 よりプロムナード、こびと
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各楽器の奏でる旋律と、演奏空間のマッチングが素晴らしく、低音の響きがシンフォニーの広がりと音楽を重厚なものに仕上げている。ウーファー×2がステージの奥行きと、ダイナミックさを感じさせる。スケールさも、重厚さも感じられる再生音である。
今宵は、オスカーピーターソンとミルトジャクソンのリユニオン・ブルースを聴きます。 超技巧のオスカーピーターソンのピアノに、ミルトジャクソンのリズミックでブルージーなビブラフォンが絡みます。音楽の表情が多彩です。楽しく聴けることは大切な要素ですね。
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