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2022年10月下旬、Accuphaseより、創立50周年モデルの第5弾、純A級モノフォニック・パワーアンプ「A-300」が発売された。カタログ上では、革新的な技術と思える項目は見当たらず、A-75やP-7500を開発していった技術を背景に細かな点を改良し、完成度を高めているように思える。また、Accuphaseでは、若い技術員たちとベテラン技術員のプロジェクトで製品開発を行っているという話も伺った。そんなフレッシュな感性を頭に描きながら試聴を行った。
1、MOS FET をフェアチャイルドセミコンダクター社製に変更。A級領域の電気信号を制限なく流せるようになった。出力が125W/8Ωとなり、前作比25%UPとなる。消費電力が下がる。ロック等の連続打撃音にもストレスなく対応できる。
2、信号入力部に、オペアンプの代わりにディスクリートを入れ、さらにゲイン比率を従来の4倍から、12.6倍に変更し、又、電力増幅部では、ゲイン比率を6.3倍から2倍に下げ、ノイズの増幅を押さえている。S/N比は3割下がる。
3、トランスとコンデンサーの位置変更 トランスは横方向、コンデンサーは縦方向にノイズがでる。トランスは筐体の後方、コンデンサーは前方に配置し、コンデンサーの下の配線がノイズの影響を受けないよう配置。大きな筐体ゆえ優利に展開できる。
4、インスツルメンテーションアンプの採用 信号入力部がバランス回路であり、+側と-側の入力インピーダンスが等しく、外来ノイズの除去に優れている。
5、DOUBLE MCS+回路 電圧増幅段を2並列回路にすることで、理論上ノイズ成分を30%低減。A-300はMCS+を2回路採用。
6、スピーカー端子の直近とGNDから帰還をかけ、内部の抵抗値を下げて、ダンピングファクターを上げる。ブリッジ接続をすると、ダイピングファクターは、1/2に落ちるが、アキュフェーズでは方チャンネルで1000以上確保している。
7、ダンピングファクターの向上は、ウィルソンオーディオやマジコ等を駆動する時に効果を発揮する。この機種は、ダイピングファクターが高い方が良い。
8、外観 取っ手を太くし、力感をつける。フロントメーターの スライドメーターとW表示が前回より逆になっているので、安定感がある。サイズ、重量は変わってない。
・プリアンプ:Accuphase/C-3900
・パワーアンプ:Accuphase/A-300
・CDプレーヤー:Accuphase/DP-750
・スピーカー:Bowers & Wilkins/802 D4
・スピーカー:YAMAHA/NS-5000
高価な製品をヒアリングしてきた私だが、A-300×2+DP-750+C-3900+802D4の組み合わせは出色であった。物事の描写に、絵画→写真→実像の段階があるなら、今回の組み合わせは、限りなく実像に近いように思える。絵画は作者の意匠を込めることにより芸術と成るが、アキュフェーズは、純粋に描写の精度を上げることで音楽の芸術性を高めているように思える。ハイエンドの製品では、美音を演出しリスナーを魅了する方向も見られるが、アキュフェーズは音楽と言う芸術をありのままに伝えることが究極の目標と考えているように思う。
今回の組み合わせでは、C-3900のS/N比の高さ、低歪に加え、A-300のS/N比の高さ、低歪が功をなしている。高性能のMOS FETの採用によりA級再生に制約がなくなったこと、トランス、コンデンサーからのノイズを回避したこと等が微弱信号の再現に貢献していると、個人的には思える。
試聴ソフトの平原綾香、森麻季、ロバータ ガンバリーニの歌声は旋律の完成度を越えて、曲の解釈、歌に載せる思い、その思いを表現する技巧が生々しく伝わって来る。アリス沙良オットーのピアノにも、ヒラリーハーンのバイオリンにも、曲への情熱と多彩で高度な演奏技巧が伝わってくる。オーケストラの重厚な迫力は体感するように伝わり、力強さに溢れている。収録して編集を経た記録ではあるが、芸術の生々しさ、臨場感を味わうのに十分な世界だ。またCDにはこれほどまでに情報が入っているのかと再認識した試聴であった。
従来、マランツ#9やマークレビンソンNO23.5Lに見られる、モノアンプ×2の音は、一つ一つの音像がクッキリと浮かび上がるが、A-300は空間の中に自然と溶け込み、より深い存在感がある。
■■ジャンル別試聴
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1)JPOP:女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
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歌手の発声、強弱の付け方、時として伸びやかに歌う表現が、リアルに響く。伴奏のハープ、チェロの音色も低域に深みがあり、濃厚な表現をする。平原綾香が目の前で歌ってくれているよう。歌手の歌の解釈、表現したいことへの思いが伝わってくる。繊細さと力強さが両立している。
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2)JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
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歌手の声は伸びやかで、自然感に溢れている。実際の声は、こんなんだろう、と思わせる。ノイズ感と、歪感が無い。歌手の曲への解釈と、表現力の深さを感ずる。会場全体の躍動感が伝わる。ピアノも自然に鳴っている。ゆとり感と重みがあり、艶やかでコッテリ感がある。程よい肉厚感がある。
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3)JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
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演奏会場の雰囲気が伝わって来る。音の分離良好。アルトサックスの胴鳴りが自然で、濃厚にもかかわらず、音の切れが良い。サックスの軽やかさが、程よい肉厚感を持って表現される。リアリティに富んでいる。伴奏のピアノの音も、鮮やかに聞こえる。
※番外(エソテリック盤 クールストラッテンよりブルーマイナー)
ジャッキーマクレーンの音がのびのびして鳴っている。聴いていてストレスが無い。バックのソニークラークの音も、奥行き感を持って鳴っている。存在感がある。曲や演奏が分かりやすい。リアリティがある。
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4)CLASSIC PIANO:ピアノソロ、グラモフォンの録音
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コンサートホールの特等席で聴いているよう。ホールの残響もこんな状況なのか、と思わせる。ピアニストの曲への理解、どのように表現するかの意欲、多様な表現技巧を味わうのに十分なレベル。低音の再現も自然で圧倒される。コンサートホールの残響が自然。
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5) CLASSIC VIOLIN:オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
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オーケストラ会場の雰囲気がそのまま。一つ一つの楽器が分離して鳴っている。バイオリンが憂いを帯び、心の中まで響くように奏でられる。弦の震えるような音、バイオニストの表現力、演奏技巧、全てが完成度高いのが良く分る。演奏の中に引き込まれる。演奏技量の完成度の高さ、卓越ぶりが良く表現される。
※番外:森麻季
スタンディングアローン 静岡音楽館AOIで聴いたままである。
まず、NS-5000を802/D4と比べるには無理がある。NS-5000はウーファーが30cm単体に対し、802/D4は、20cmダブルである。スピーカーボックスの容量も違いがあり、低域の量感や音の厚みに差が出てくる。しかし、NS-5000は常時リファレンスにしているスピーカーなので、あえて試聴してみた。音は、クールな透明感に満ち、音像の分解性も高く、格調高く音楽を奏でる。十分な繊細さも持ち合わせている。しかし、オーケストラ会場の地鳴りのような圧迫感は薄く、楽器の厚みも少し薄く、リアリティはちょっと後退する。しかし、C-2900+A-75やP-7500の試聴で感じたアンプとの一体感、再生される音楽との一体感は、心に響くものがある。オーディオ再生にはバランスも必要と感じた。
■■ジャンル別試聴
-------------------------明るく華やかな声で、平原綾香がフレッシュで若々しい。定位、音の分離良好。音の表現がちょっと平面的に成るが、全てに若々しく、精細な表現は十分。聴いていて物足りなさは無い。NS-5000の低音が豊かに鳴り、駆動力が凄い。音楽の芯のような所はしっかり反映されている。
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2)JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
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やはり、若々しい表現。声がのびやかで、軽快感がある。ベースもタッチが良く分り、のびのびしている。軽やかなベース。伴奏のピアノも若くフレッシュ。音の重みも感ずる。雰囲気に乗れる音楽表現。分かりやすい表現。
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3)JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
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音がB&Wより硬質な印象を受ける。NS-5000の方が高域よりの音で、B&Wはダブルウファーの量感が効いているように思う。アルトサックスの胴鳴りはリアリティがあり、全体的に躍動感がある。単体で聴けば十分な表現力を持っている。B&Wは演奏会場の雰囲気まで表現していて、しっとりと落ち着いた感がある。
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4)CLASSIC PIANO:ピアノソロ、グラモフォンの録音
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硬質で躍動感がある分、旋律が分かりやすい。指先がころころと、鍵盤を動き回る様子がわかる。重低音も出て、全体的なバランス良好な表現。ピアニストの情熱を感ずるには十分な印象。
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5) CLASSIC VIOLIN:オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
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明るく硬質的な表現で、オーケストラの尊厳さは感ずるが、スケール感はちょっと後退。しかし、バイオリンの弦の震え憂いを帯びた表情、クラシック表現の格調の高さ、音のクリヤーさ硬質さを良く表現する。演奏者の技巧、曲の解釈を良く表現する。
今宵は、ワルター指揮のマーラー第一番を聴きます。分かりやすい旋律と、ロマンシズムあふれた演奏に魅了されます。青春の若さ、希望、夢、苦悩を表しているようです。ジャズとは違ったスケール感の大きさに、体ごと魅了されます。
■■もう一つの日本代表
ワールドカップカタール大会は、魅了されました。最後のクロアチア戦では、午前2時とは言え、視聴率が38%を超えたそうです。海外チームに所属した日本選手の多さが、世界水準の技術を習得し、今回の成果を生み出していると思います。でも、メッシやロナウドのプレーを見ていると、どんな体勢からでも、ピンポイントでスピードのあるシュートを打ちます。まだまだ、超えなくてはならない壁がありますね。今回の、オフサイドやゴールライン割れの判定に、VARが使われています。ソニーの子会社ホークアイ・イノベーションズの技術で、12台のカメラと、ボール内に組み込まれたセンサーで微妙な判定を行うようです。スペイン戦で、三苫のゴールライン折り返しは、1mmラインにかかっていると判定されました。日本のIT技術も日本選手を応援しています。
サッカーチーム日本代表ユニホームのカラー「ブルー」のカーネーションが生けてありました!!
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