TAD ディスクプレーヤー TAD-D1000TX 試聴レポート

TAD ディスクプレーヤー TAD-D1000TX 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2022年9月(1)

TAD ディスクプレーヤー「TAD-D1000TX」

今月はTADのディスクプレーヤー「TAD-D1000TX」とフロアスタンド型スピーカー「TAD Evolution Two」をレポート。それぞれのコンセプトが「音楽の真実を紡ぎだす」「寛ぎの空間に、音楽が溢れる」とあり、特に、「TAD Evolution Two」は、従来の音楽を鋭敏に分析的に鳴らす方向とは違っている。果たしてどのような空間に包まれるのか?まずは、通例のリファレンス機材を使用した「TAD-D1000TX」のレポートです。 

TAD-D1000TX セッティング

技術的特徴

・DSD11.2M/PCM384KHZ対応の3世代USBエンジン搭載。動作遅延を大幅に削減 フロアノイズは-130㏈から-190㏈へ
・内部ジッターを更に低減したクロックの採用
・引き出し線との接点を削減、ターミナル等に非磁性メッキとOFC純銅を採用
・3点支持インシュレーターと真鍮製トランス台座の採用 
・CD信号読み取り部の光源とディスクの間に、平行光補正レンズ採用

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音の印象/TAD-D1000TX

リアルな音像が非常に力強く広がる。とはいえ、力強い音は力強いが、優しい音は優しく再生し、CDに録音された音を脚色すること無く再現しているようだ。アンプやスピーカーへの影響力は絶大で、TADの製品方針である「精緻でリアルな音像の再現」を踏襲している。その実力は相当なもので、アンプやスピーカーの音色、雰囲気まで、再生される音色を全てTAD色に染め上げている。TAD-D1000TXには、TADリファレンス機であるPower Amplifier/Preamplifierのハイエンド製品が相応しいのではないかと思う。

ジャンル別試聴

■リファレンス機材■
・プリアンプ:Accuphase/C-2900
・パワーアンプ:Accuphase/A-75
・スピーカー:YAMAHA/NS-5000

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1)JPOP:女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
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音は非常に明瞭で力強く、どんな細かい繊細な音も拾い上げてくる。基本的にTADの音。低音の再現も十分。声は若々しく、瑞々しく、生々しい表現である。

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2)JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
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非常にクリヤーな音。低音の量感も十分。記録された情報を全て再現しているようだ。声の表現、楽器の質感等、全て生々しい。ライブ会場で聴いている音に近くなる。エネルギーを体中で浴びている感じがする。

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3)JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
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ビックバンドの演奏を背景にしたアルトサックスの音が力強く、定位が良好。各楽器の再現や、分離も良好。ドラマの音も力強い。演奏会場の雰囲気やエネルギーを体で感ずる。会場の最前列で聴いている感じ。

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4)CLASSIC PIANO:ピアノソロ、グラモフォンの録音
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ピアノの音色が自然で、左右の手の動きが感じられる。格調の高さが自然に味わえる。演奏会場の特等席にいるよう。ピアノの弦の重低音の再現が生々しく、演奏者の情熱や技巧のすべてが伝わって来る。

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5) CLASSIC VIOLIN:オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
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オーケストラの低域が豊かで、各楽器の分離、音色が自然で、生々しく響く。バイオリンの音色が瑞々しく、存在感をもって響く。非常に繊細な表現も再現する。バイオリンがふくよかに艶やかに繊細に響く。定位も非常に正確で、優しい音は優しく表現する。D1000TXは、色付けが無く、記録された情報をリアルに再現しているだけと思う。生演奏聴いているように「自然だなあ」と感じる。

TODAY’SONG

今宵はJohn Coltrane(ジョン・コルトレーン)の名盤「A Love Supreme」を聴きます。コルトレーンの神への祈りを音楽で表した音楽で、その精神性に引きずり込まれます。コルトレーンの集大成と言われる物です。マイルスからへたくそ、と、言われた時から駆け上がってきました。

John Coltrane「A Love Supreme」TAD-D1000TX 試聴レポート John Coltrane「A Love Supreme」TAD-D1000TX 試聴レポート

追伸:生花 ARRANGEMENT

いつも入口に花が生けられていますが、夏場は花持ちが良く無いようで訪れるたびに変わっていました。生けてあったミニ薔薇は多少持ちはいいようで、添えられているくっきりとした緑の鳳来菖も小さな薔薇の引き立て役になっているようです。先月(8月)末日に市内で開催されていたジャズフェスに行ってきました。少しその模様をお伝えします。
■「ST.JAZZ IN SHIZUOKA 2022」■■
8月27、28日は「ST.JAZZ IN SHIZUOKA 2022」例年は8月第一週、真夏に向かうジリジリとした暑さの時期でしたが、今年は処暑もすぎ、夕刻には涼やかさも感じるなか開催された。場所は青葉シンボルロード(※1)、アルティエ(※2)、札ノ辻クロスホール(※3)の三か所で、中年以上のオーディエンスが熱心に聞き入っていた。青葉シンボルロードのステージでは、アップテンポの軽快な曲が演奏され、18時からは、静岡市出身のウィリアムス浩子さんとLIFE TIME SPECIAL BANDの豪華メンバーによる演奏が始まった。呉服町通りにも、アマチュアのVOCAL TRIOの演奏が行われていた。札ノ辻クロスホールでは、音響効果が良いこともあって、バラード中心の演奏が行われる。演奏者の経歴を見ると、各音楽コンテストでの優勝歴、音楽留学経験者などのメンバーが出演している。生演奏は定位がハッキリし、楽器本来の自然な低音、スカッと抜ける高音が味わえ、オーディオ再生で参考になる。オーディオ再生との違いは、サキソフォンやトランペットの音の抜け方が際立っていることで、ソフト化する時は、周りの楽器とのバランスを取っていると感じられました。札ノ辻クロスホールは、狭いせいか、低音がチョット、ブーミィーになります。

※1 静岡市葵区役所から常磐公園まで続く幅36m長さ520mの青葉通りの愛称
※2 静岡市葵区七間町に新しく誕生したエンターテインメント施設
※3 静岡市呉服町通りにあるランドマーク「札の辻クロス」の6階にある2層吹き抜けシューボックス構造、天井が高く、響きを重視した最大217席の音楽を中心とした多目的ホール。

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