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1950年代、英国では、幾多のスピーカーユニットが発売された。タンノイは民生用として開発され、グッドマンとローサーは軍需用途として開発され、戦後、民生用に転用した物のようだ。この時代は、コンピューター解析など無く、全て感性に優れた技術者が、自分の耳を頼りに完成させていった。そこには、音楽に対する哲学が色濃く反映されていて、当時の技術者の目指したものに思いをはせながらヒアリングを行った。以下は「CORNER YORK/MONITOR GOLD15 (1967年製) 」の試聴内容です。
●外観:エンクロージャーは純正箱
●適性ジャンル:クラシック
●リファレンス機材:
・SACDプレーヤー/YAMAHA CD-S2100
・アナログプレーヤー/DENON DP-5000F
・トーンアーム/オルトフォン RF297
・MCカートリッジ/オルトフォン SPU-CLASSIC AE
・プリメインアンプ/トライオード TRZ-300W
※トライオードのTRZ-300WにはMC入力が無いため、entre/ET-100とPhasemation/T-300の昇圧トランスを使用したが、音色や特性ががらりと変わり、全体の音作りに、これほどの影響があるとは思わなかった。
(試聴レポートはPhasemation/T-300の昇圧トランス使用の結果である)
1,荒井由実:ミスリムから海を見ていた午後
落ち着きと、透明感があって、美しく響く声。ややコッテリと厚みのある音。声や歌詞は明瞭。格調の高さがある。現代的なスピーカーで再現される繊細さは少ない。レンジ感は狭い。ソースの静かな雰囲気を良く再現している。
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2,JAZZ:Kenny Clarke /THE GOLDEN 8
音はジャズを再現するにはおとなしめだが、テナーサックスの演奏は輪郭を浮き出し、存在感がある。ピアノの音はクッキリハッキリ。しかし余韻はあまりない。ベースの音はクッキリ迫力がある。音の厚み、分離は良好だが、オーケストラのスケール感は出ない。
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3,Glenn Gould/ゴールドベルグ変奏曲
ピアノが存在感ある。質感、演奏者の技巧が分かりやすい。演奏の音に酔える。一音一音は繊細ではないが、音として統一感がある。クラシックの品位を感じさせる。フェーズメーションの昇圧トランスだと艶やかさが無くなるが、落ち着き感が出る。躍動感も感じられる。音に伸びやかさがある。
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4,David Oistrakh/チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
オーケストラの佇まい、雰囲気が良い。バイオリンの演奏が浮き上がり、演奏者の技巧、弦の震えが感じられ、優雅さ、格調の高さを感ずる美しい音。魅力的なクラシック。十分、堪能できる。
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5,ブレンデル&クリ-ヴランドSQ/シューベルト 鱒
ポピュラー系とは打って変わって、品位の高さを感じる。各パート楽器の存在感がクッキリと浮かび上がる。演奏の俊敏さ、瞬発性と静寂性、各パートの絡みに統一感あって聴きやすさに通じている。曲の理解のしやすさが生まれる。
1,JPOP :女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
美しい声だが甘さは無い。一音一音が明瞭で分解性は良好。チェロの伴奏も重量感あり分解性高い。レンジはこの曲には十分。声も歌い方も明瞭で伸びやか。
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2, JAZZ VOCAL :女性ボーカルと伴奏のジャズトリオ
淡白な表現だが、音の厚みが在り実存感を感ずる。低音の再現はしまりがあって良い。定位良好。鮮明さはややダウンする。タンノイの再現はCDプレーヤーの音色を如実に反映し、幅がある。
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3, JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
あっさり目の音で、淡白。オーケストラをバックにしたアルトサックスの演奏は、主演奏のサックスの音が際立ち、演奏会場の再現性が良い。上品なジャズ。レンジ感はやや狭い。ピアノの音もコッテリして存在感あり。美しくまろやかな音で、聴き疲れの無いジャズ、でもそれぞれのパートに存在感あり。
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4,CLASIC PIANO :ピアノソロ、グラモフォンの録音
濃厚な厚みのある音。分解性、音場表現はCDプレーヤーが良い。繊細感がもう一歩。ピアノの音は美しい。タンノイのつくる世界は芸術性を感じる。品位があって、深みがあり、もう少し艶やかな音のCDPの組み合わせを聞いてみたくなる。
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5,CLASSIC VIOLIN/オーケストラとバイオリンの協奏曲 グラモフォンの録音
会場のスケール感を再現する。バイオリンの音も緻密な表現。非常に格調高い。しかし、現代スピーカーと比較すると、細かな表現力はやや劣る。バイオリンの音色は美しく綺麗。CDプレーヤーの方が会場の奥行き、広さを感ずる。
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TANNOYの再生する美音で格調高く、落ち着きのある音は、クラシックの洗練された音楽に相応しい。しかも、TRZ-300Bとの組み合わせで聴ける真空管アンプの音は、高貴に響く。今回、MCトランスやカートリッジは、身近なものを応用したが、ちょっとした機器の変化でも反応する懐の深さを持っており、他の機種との組み合わせの余地は大いにある。TANNOYの基本的な音が嗜好に合えば、いかほどにも発展できる可能性があると思う。
今宵は、ヴィンテージなスピーカーに敬意を称し、「アーティショー楽団のANY OLD TIME」を聴きます。1950年代の演奏のオムニバス盤で、若いころのビリーホリディの歌声も聴けます。ジャケットも素敵で、心惹かれるものです。
前回のNHK朝ドラ、カムカムエブリバディでは、ルイ・アームストロングの「ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET」がテーマになっていました。主人公の安子と稔が戦争が終わったら、どこの国の歌でも自由に聴ける世の中になって欲しい、と願い、生まれる子供に「るい」と名付けます。AV BOXの二階に蓄音器があるのです。日本ビクターの1925年製で、手巻き動力駆動、金属針でトレースした振動をラッパで拡大します。ノスタルジックですねぇ~。それと、宮澤さんのSP盤コレクションに、ルイ アームストロングのSWEETHEARTS ON PARADE があります。ON THE SUNY SIDE OF THE STREATではありませんが、朝ドラのシーンを思い浮かべながら、聴けると良いですね。
流線形のガラスの花器の中に黄色とオレンジのラナンキュラスと赤と紫のアネモネが生けてありました。見る方向でアレンジが変形して見えます!
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