B&W 805D4 試聴レポート

B&W 805D4 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2022年3月

2021年10月にはB&W 「802D4」と「804D4」のヒアリングを行い、完成度の高さに驚いた。今回は、同じ技術手法を2WAYでまとめ、セット100万円で発売された「805D4」をヒアリングする。802D4はセット400万円、804D4は200万円と高額で、庶民にはなかなか手のとどかない製品である。コストダウンを図った製品「805D4」に技術的改良がどの様に反映されたか聴いてみた。

※「802D4」と「804D4」の試聴レポートは2021年10月号をご覧ください

試聴機 B&W 805 D4

技術的改良点

・ツィ―ター 805D3よりチューブが長くなった
・筐体 805D3は筐体の後ろが湾曲で前面フラット、805D4は、前面が湾曲で背面がフラット
・ミッドレンジ 紐の様な細いバイオミメティックサスペンションダンパーを採用
・ターミナル 横一列

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音の印象 

明るく艶やかで、元気が良く、低音がたっぷり出る。しかし団子にはならない。音は高解像で、録音の優劣を明瞭に表現する。スケール感や奥行き感がある。802D4・804D4とは方向性が違う。802D4・804D4はクールで歪感が無く、背景の静けさがある。805D4はタンノイの美音を元気にした様な音。

●外観:ゴージャスな存在感がある

●適性ジャンル:オールマイティ

●リファレンス機材:
・プリメインアンプ /アキュフェーズ E-800
・SACDプレーヤー/エソテリック K-05XS

ジャンル別試聴

1,JPOP :女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
サイズ以上のたっぷりな低音を感じ、声に肉厚感やリアリティを感ずる。優しくもあり、生き生きとした感覚もある。チェロもまろやかに豊かに響く。コッテリだが重さは感じない。音の分離は良好。個々の楽器が空間に浮かび上がり、音場の深みを感ずる。
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2, JAZZ VOCAL :女性ボーカルと伴奏のジャズトリオ
一音一音の厚みを感じ、低音の深みがある。レンジ感広く、躍動感、迫力がある。ピアノの音も存在感があり、まろやかで聴きやすい。暖色系の音だが、ゴージャスさを感ずる音。録音の良いCDは、違いを明確に表現する。
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3, JAZZ:ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
サックスの音が膨らみ気味、しかし、全体の音作りとはバランスが取れている。広い空間表現の中に、楽器を浮き出す。サックスの表現は迫力や躍動感があり、生々しい。ピアノも爽やかさは無いが存在感を感ずる。全ての音に勢いがある。低音がたっぷりながら、精緻な表現も再生するので、もたもた感は無く、リアリティがある。
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4,CLASIC PIANO :ピアノソロ、グラモフォンの録音
肉厚感を持ちながら、繊細な表現をする。軽やかさや明るさと重厚さを感ずる。どちらかと言うと重みのある表現。たっぷりの低音が、ピアノの重厚感を感ずる。スケール感、立体感、目の前で弾いているような実存感がある。クラシックの迫力を大いに感ずる。
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5,CLASIC VIOLN :オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
若干の暖色系の表現が聴きやすさと、たっぷりした低音がオーケストラのスケール感に通じる。VIOLINの響きが哀愁感をもって繊細に響く。バイオリンの技巧、ビブラートに実存感がある。音にエネルギー感がある。非常に心に響く音。802D4は、リアリティに溢れていたが、こちらは音が美しく、綺麗で、聴き疲れしない。躍動感のあるクラシック。

試聴機 B&W 805 D4

まとめ

前回試聴した802D4を「やや硬質で密度感のある音像を描き、一音一音が、繊細な表現で、低音は、量感があふれ、すべてが生々しく感じた。スピーカーの表現に、歪感とS/N比が改善されたとの表現があるかどうか分からないが、密度が高く、程よい厚みのある声や楽器の音像が、静かな背景の中に浮かびあがる。色彩感、情緒性、躍動感、分離性、定位、立体感等が自然な形で表現される」と評価した。今回の805D4は方向性がやや違っていて、低音がたっぷりと響き、躍動感に富み、しかも、各々の音が高分解で明るく艶やかな美音に仕上がっている。聴きやすく、若々しい印象である。スピーカーが作る演奏空間が広く、立体的で、リビングに置けば、生活空間を豊かに彩ってくれると思います。

試聴機 B&W 805 D4

TODAY’SONG

今宵は、黒人で、テナーサックスプレーヤーのJohnny Griffin(ジョニーグリフィン)を聴きます。165cmの小柄ながら、バイタリティ溢れる音を出すので、リトルジャイアントと呼ばれます。カントリーソングを、哀愁を交えながら吹いたケリーダンサーズと豪快な演奏のリトルジャイアントを聴きます。

Johnny Griffin ケリーダンサーズ リトルジャイアント  

追伸:生花 ARRANGEMENT

店内入口に今週はローズリリーと言う新種の百合が生けてありました。八重で花が無い時期に豪華さを演出する花ですね。百合の季節はまだ先ですが、一輪あるだけでも室内が華やかになり、フレンチレストランや、結婚式場などの特別な空間を彷彿させます。それと毎年、店舗近くの河津桜が咲くのを楽しみにしているのですが、今年は開花も三週間ほど遅れました。春が待ちどおしいです。 

AVBOX店内フラワーアレンジ   

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