Accuphase P-7500 試聴レポート

Accuphase P-7500 試聴レポート

試聴レポート~お客様より~2022年5月(1)

Accuphase P-7500

アキュフェーズ(株)はAB級パワーアンプP-7300を7年ぶりにフルモデルチェンジし、2022年4月にP-7500を発売した。特色として、高効率トランスによる、出力300W/8Ω、S/N比130㏈、ダンピングファクター1000を達成。大容量トランスと最新技術で、力強いスピーカーの駆動と、SN比の向上やダンピング性能の向上を図っている。今回は、A級パワーアンプA-75とAB級パワーアンプP-7500の対比ヒアリングで性能の確認を行いたいと思います。

オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500

技術的改良点

高効率トロイダルトランス (大容量トランスの事か?) P-7300より出力は、125W/8Ωから300W/8Ωになり、コンデンサーは、56.000μFから60.000μFになり、SN比は125dBから130dB になり、入力感度も1.26Vから1.95Vにアップしている。ただし消費電力は535Wから1050Wに増えている。さらにスピーカー端子の直近から帰還をかけ、ダンピングファクターの向上を図り、電圧増幅段を2列並列にしノイズ低減を図っている。

音の印象 

■ P-7500
まず、A-75に比べ音場が広くなる。スピーカーの駆動力が増し、低音が力強く締まり、ボリュームも多くなるが、従来のAB級のイメージのエネルギッシュで多量な低音とは違っている。音像は明瞭で分離良く、程よい厚みがあり、フラットバランスの音域表現で、落ち着いた格調高い表現をする。音楽ジャンルを問わない。ジャズ喫茶では、マークレビンソンNO,23.5Lやサンスイ B2301等、大容量のトランスのパワーアンプを使用し、38cmウーファーや、38cmダブルウーファーを駆動していたが、同じ音が出現している様に思える。
(以下参考までに)
*マークレビンソンNO,23.5L
デュアルモノアンプ 左右独立1.200VAの大容量トランス、コンデンサー トータル146.000μF SN比106dB 出力 200W+200W/8Ω 消費電力 1200W
*SANSUI B2301 VINTAGE
トロイダルトランス 1.300VA コンデンサー 60.000+40.000μF SN比 120dB 300W+300W/8Ω 入力感度 1V 消費電力 630W

■ A-75
透明感のある音場に、溶け込むように音像が広がる。透き通った美しさや艶やかさが感じられ、さらに繊細感や俊敏性が付与され、力強くもある。音の輪郭は際立たないが、陰影とか、存在感とかは明瞭に感ずる。第一級の音質と思うが、個性的では無い。哀愁感のあるVOCALや、クラシックのピアノや弦の表現は、より心惹かれるものと言える。NS5000本来の音調が表れているのかもしれない。C-2850との組み合わせより、明るさや華やかさは後退して、淡白になる。 

●外観:何時もながらのアキュフェーズトーン 

●適用音楽ジャンル:オールマイティ

●リファレンス機材:
・SACDプレーヤー/ DP-750
・プリアンプ/ C-2900
・パワーアンプ/ P-7500 A-75
・スピーカー/ YAMAHA  NS-5000

オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500 オーディオルーム試聴セッティング Accuphase P-7500

音楽ジャンル別試聴

-------------------------
■ P-7500
--------------------------

1,JPOP :女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
音場が広く、音がのびやかだが自然。落ち着きや、背景の静けさがある。音が軽やかに、且つ、重厚に響く。音全体にゆとり感がある。NS-5000の音と統一感があり、聴きやすく、音楽に没頭できる安らぎ感が生まれる。ボーカルと伴奏のチェロのバンス良い。
---------------
2,JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
音楽の自然感があり、厚みも自然で、低音が弾むように出る。レンジ感広く感ずる。ボーカルと伴奏の統一感がある。特に低音を強調している感じはしない。躍動感があるがどこか落ち着きのある音。緊張感を感ぜずに聴けるJAZZ。
---------------
3,JAZZ :ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
A-75に比べP-7500の方が、駆動力があるよに感じる。音域が広く、落ち着きのある音がストレスなく広がる。音に自然な厚みがある。アルトサックスのソロと伴奏のバランスが良い。各々の楽器の分離良好。S/N比がさらに上がった感じ。ピアノも程よい厚みがあって自然。大いに躍動感を感じ、吸い込まれるような音作り。
---------------
4,CLASSIC PIANO :ピアノソロ、グラモフォンの録音
スケール感があり、落ち着いたピアノ。AB級だと、動的な印象を受けるが、P-7500は自然感があり、特にエネルギッシュだと思わない。ピアノの演奏の技巧が明瞭にわかる。全体的なゆとり感があり、音につまった感じがない。音の厚みも自然。しっとりとした落ち着きや、奥行き感はA級の方が上に感じる。しかし、AB級でも、不満は無い。
---------------
CLASSIC VIOLIN :オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
オーケストラの表現に自然感があり、音抜けが良い。バイオリンの表現に実存感があり、音の厚みも自然で、演奏の技巧、弦の響きが良く分る。S/N比が向上している為か。AB級の躍動感も、違和感が無く自然で、格調高い表現。表現が非常に明瞭なクラシック。スピーカーから出てくる音に陶酔できる表現。
---------------

-------------------------
■ A-75
--------------------------

1,JPOP :女性ボーカルと伴奏のチェロの弓引き
音像がハッキリした若々しい表現。音に自然な厚みがあり、伴奏のチェロは、C-2850に比べ、細部の表現が精緻になった。チェロの奥深い重低音も良く出る。しかし、C-2850に比べると、硬質な感じになる。明るく、若々しく、非常に明瞭な音。
---------------
2,JAZZ VOCAL:女性ボーカルと、伴奏のジャズトリオ
録音の良いCDに対する反応が敏感。C-2850に比べるとしっとり感は薄くなるが、レンジ感広く、声は明るく、自然な厚みがあり、音の再現力が一段向上している。ピアノを演奏する細やかな音が再現される。クラブハウスで、ピアノを演奏しているようなリアリティがある。プリアンプのS/N比の向上が寄与している。
---------------
3,JAZZ :ビッグバンドを背景にしたアルトサックスのソロ
細かいニュアンスが出るため、コンサートホールの質感が良く出る。ピアノの質感が良い。音の分離が良く、音が重ならない。楽器に程よい厚みがあり、音が綺麗で上品。特にピアノの音が綺麗。ソロ楽器と伴奏のバランス表現が良い。音場空間に今一つ立体感が無い。
---------------
4,CLASSIC PIANO :ピアノソロ、グラモフォンの録音
ピアノの音が自然でスケール感があり、コンサートホールで聴いているような雰囲気がある。ピアノの音に自然な厚みがあり、存在感がある。S/N比の高さを感じる。演奏が全て自然に受け止められる。技巧の多彩さ、繊細さが感じられる。
---------------
5,CLASSIC VIOLIN :オーケストラとバイオリンの協奏曲、グラモフォンの録音
オーケストラのS/N比高く、会場のスケール感を感ずる。各々の楽器の分離良好。バイオリンの音が、オーケストラの音と一緒になって自然に響く、技巧の高さ、演奏の多彩さをよく表現する。明るく、格調高い表現。バイオリンの演奏が優雅。
---------------

*MITケーブル 今回の試聴時に、MITの極太ケーブル(MH-750 PLUS OUTPUT TERMINATE )を聴いてみた。このケーブルには途中にフィルターの様なボックスがついている。上記、P-7500の使用ラインに入れると、今まで開放的なサウンドだったのが、音像がキュと締まり、音像の定位が明確になって、音は艶やかにコッテリする。あたかも、AB級の音が、A級の音に変化したような変わり方である。

MITケーブル MH-750 PLUS OUTPUT TERMINATE
MITケーブル MH-750 PLUS OUTPUT TERMINATE

まとめ

今回のヒアリングでは、P-7500を使用した組み合わせの印象として、歪感が無く、S/N比が高く、低域から高域までの再現バランスが良く、端正かつ程よい色彩感と落ち着きがあり、全てのジャンルの音楽を自然な形で受け入れられる。オーディオの存在を忘れ、音楽を聴くことに陶酔できるレベルである、と思う。A-75を使用した組み合わせでは、P-7500より、厚みのある音像に、透き通った美しさや艶やかさ、暖かさが感じられ、さらに俊敏性や繊細感が付与される。ヴォーカルや、クラシックのピアノや弦の表現は、より心惹かれるものと言える。A-75の方が情緒的に訴えてくるように思う。

TODAY’SONG

今宵は、「Shelly Manne(シェリー・マン)の2,3,4」を聴きます。東京 四谷の「いーぐる」と言う、ジャズ喫茶で聴いて、音の分離の良さと、ドラム、ピアノ、テナー、バイブの生き生きとした表現に驚きました。スピーカーはJBL 4344MⅡでプリアンプはアキュフェーズのC-280V、パワーアンプはマークレビンソンのNO23.5Lでした。音の秘密は、パワーアンプにもあったのですね。

Shelly Manneの2,3,4 アキュフェーズ P-7500試聴レポート Shelly Manneの2,3,4 アキュフェーズ P-7500試聴レポート

追伸:生花 ARRANGEMENT

今週の花は向日葵が生けてあります。花言葉は、あなただけを見つめる。
ソフィアローレンとマルチェロマストロヤンニが共演した「ひまわり」と言うイタリア映画があり、戦争が男女の仲を引き裂いた悲劇を描きます。第二次世界大戦中、ソフィアローレン演ずるジョバンナと、マルチェロマストロヤンニ演ずるアントニオは結婚しますが、アントニオはソ連の最前線に送られます。戦争が終わってもアントニオは帰らず、ジョバンナはソ連までアントニオを探しに行きますが、そこで現地の女性と結婚し、子までなしたアントニオの姿を目の当たりにします。失意の下に帰国し、新しい生活を始めるジョバンナのもとに、ある日アントニオから連絡があり再会を果たすのですが、ジョバンナは出征を見送った駅で、再びアントニオに別れを告げるのです。アントニオの墓碑を探すシーン、最後のシーンにも、果てしなく続くウクライナのひまわり畑が映し出される。この下にはおびただしい遺体が埋まっているという戦争の悲劇を描いた作品でした。早く、戦争が終わるよう祈ります。

AVBOX店内フラワーアレンジ   

ー商品詳細ページへー

Accuphase P-7500 AB級ステレオ・パワーアンプ 標準価格:1,485,000円(税込)
Accuphase A-75 パワーアンプ 標準価格:1,320,000円(税込み)
Accuphase C-2900 プリアンプ 標準価格:1,430,000円(税込)
Accuphase DP-750 SACDプレーヤー 標準価格:1,320,000円(税込み)
YAMAHA NS-5000 スピーカー 標準価格:1,980,000円(ペア・税込み)

お問合わせ

特価販売価格、試聴に関するお問い合わせなど、お電話・メール・お見積りフォームにてお待ち申し上げます。

試聴レポート一覧ページへ

店舗のご案内

AVBOX店舗へのご案内