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日本の最新、最高技術の音響機器が並ぶ、静岡のミュージック喫茶「kugo music cafe」さん。今月は3月に紹介したレポートに続き、kugo music cafeに新しく加わったアキュフェーズのプリアンプ「C-3900」についての試聴レポートです。
オーナーさんが目指した「音楽を聴く喜び、オーディオについて語り合う空間」はそこに実現し、来店されるお客さんは、オーディオマニアの方も多く、その日聴いた印象を隙の無い音と評し、ご自身のブログでアップされる方もいるようです。
そのような中、プリアンプ(アキュフェーズC-2850)にトラブルが発生し、代替で「C-3900」が持ち込まれたのです。その「C-3900」についてオーナーさん曰く、女性ボーカルの表現がなんとも魅惑的で、C-2850の修理が完了しセッティングしたが、C-3900が無くなったその音は、恋人に去られたような、空虚な何とも言えない感覚、を感じ味わってしまった。。。でも、恋人は去ってもプリアンプなら取り戻せる!と強く思ったそうで、その結果「C-3900」がC-2850 に代わりkugo music cafeに納まりました。
そこで今回は、オーナーさんがそれほどまでに感動した「C-3900」をkugo music cafeでヒアリングさせてもらい、通常のリファレンス機材のシステムと試聴環境は違いますが、感じたままをレポートします。
1、DUAL BALANCED AAVA:従来のボリュームコントロール機構AAVAを、さらに2回路並列駆動させ、ノイズレベルを従来機種比30%減少させている。
2、ANCC回路 雑音、歪低減技術採用
3、アルミブロック削り出しボリュームセンサー採用 歯車のかみ合う音が出ず、静かで快適な音量調整が可能。
音の特徴はノイズレベルの低減により、音像空間が現れる。そこから立ち上がる声や楽器は、今まで音像に埋没していた微細なニュアンスが現れ、深みのある低音や、肉厚感を味わえる。オーケストラは、個々の楽器が分離独立して、スケールが大きい。基本的には色付けの無いモニター調であるが、生々しさと豊潤さが魅惑的な表現になっている。従来、プリアンプをMONOで構成し、R,Lを別々に駆動する方式は、KRELL(クレル)やVIOLA(ビオラ)に見られ、純度が高く、楽器が分離良く、濃厚な音が再現されていた。Accuphaseの音は、さらに高純度で昇華させている。
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1)手嶌葵 Aoi Worksより さよならの夏
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ピアノの音がまん中に浮かび上がり、ライブ会場の残響感が良い。ピアノのタッチの硬質感が綺麗に再現されている。レンジ感広く、手嶌葵の声が自然に余すところ無く表現され、魅惑的に響く。ギターの爪弾きも切れがあり自然。声や楽器が背景に埋没せず、立ち上がりが自然。
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2)Sinne Eeg Face The Musicより月光のいたずら
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声が滲み無く、自然と感じる。ピアノの音も目の前で弾いている様。定位が良く、音のレンジも広く、ステージで歌っているのをライブで聴いている様な感覚にとらわれる。硬さも無く、柔らかさも無く、歌の息づかいや抑揚も自然で、音楽に聴き入るのみ。音離れも良い。飾った所無く、自然体な感じ。ベースの重低音も、全て、リアルに聴こえる。
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3)Manhattan Jazz Orchestra SING SING SINGよりSING SING SING
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すべての音が滲みや、よどみなく自然と感じる。個々の楽器の分離良く、目の前に展開される。オーボエの音は深みがあり、ぬけの良さもあり、質感もリアルで、音楽の中に引き込まれる。バンドの展開は広く、躍動感も自然であるが、音の重量感はC-2900に比べて軽いように感じる。ドスンと来る音では無い。眼前にステージが広がる感じ。
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4)Beethoven:The Violin Sonatas Sonatas5
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深みのあるまろやかなピアノの音、深みのあるバイオリンの音が、とにかく凄い。クラシックの尊厳さを感じると共に、リアルで、眼前で演奏している様子を感じる。録音によるのか、バイオリンが少し、硬質に響く。ピアノのまろやかさと、バイオリンの張りつめた音の対比が見事。S/N比高い。C-2850と比べて空間の広さと、リアリティがさらに深まる。
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5)Mussorgsky 展覧会の絵 よりプロムナード、こびと
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今まで試聴した中で、オーケストラの広がりの大きさを、初めて経験する。個々の楽器の展開がリアルで、演奏会場の最前列で聴いている様。歪なく、音像が展開する。オーケストラを聴くには最右翼。
kugo music cafeのシステム、アキュフェーズ DP-1000(SA-CD/CDトランスポート+DC-1000(ディジタル・プロセッサー)での再生で意外な発見があった。
1、ブルーノートのオリジナルLPを入手したので、CD(24bit収録、1100円)との聴き比べをさせてもらった。そうしたところ驚くことに、CD再生では音像の歪感が無く音場も透明で、ジャズのエネルギー感を飾り気なく伝えてくる。オリジナルLP再生においては、スピーカーの前に演奏者が並び、眼前で演奏しているような錯覚に陥る。しかし音色は滑らかだがCDに比べると、音の歪感を感じた。なのでCDからの再生でも、ジャズのリアリティは感ぜられるようになったということだ。
2、我が家のCDプレーヤーでは、音像がもやもやするCDをkugo music cafeで再生させてもらうと、アーマットジャマル、ジョーパス、ノラジョーンズ等は、音の重なり合いや滲みなく、クリアに再生される。古い音源でも不満感は無い。CDには、レコードの音が過不足なく記録されている。ジャクリーヌ デュプレ演奏のエルガーのチェロ協奏曲を聴いたが、ピチカートの弾みと、オーケストラのダイナミズムが見事に再生される。1965年の録音だが、特に不満は無かった。CDプレーヤーの再生能力は、再生が難しいCDを使って検証した方が良い。
kugo music cafeさんで提供される珈琲もお菓子類(ドライフルーツケーキ、カステラなど)も格別なおいしさです。そんな中、出会った人たちとは、趣味がオーディオということもあり会話が弾みます。最近中古のJBL4344を最近購入されたという、掛川市在住、元レコード店勤務のお客さん。クラシックが趣味のご夫婦ですが、その時再生されたユーミンの「海を見ていた午後」を聴き「このレコードにはこんな音が入っていたのか!」と驚いていました。76.9FM-HIのDJ、パトリック ボッグズもやって来ます。近隣のご夫妻は、エラフェッツジェラルドのサンタモニカ フェスティバルをリクエストしていました。ブログを綴っている方も何人かいらして「ジャズとテニスの雑記帳」、「あきさん中年オヤジの癒し生活のブログ」、「ウェルボード」など興味深い記事がアップされていますよ。
上質な音楽があるkugo music cafeでは、訪れた誰もがこの贅沢な時間を共有し、珈琲片手に、静かな会話が流れていきます。。。
〒420-0862
静岡市葵区浅間町2丁目38
TEL :080-3582-7635
営業:水、木、金、土
オープン:13:30~18:30
駐車場:2台
バス停:浅間神社前
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