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LUXMAN D-07Xは、オーディオ誌、YouTube等で評価が高く、音質、音色、音のグラデーションの再現が優れていると言う。特にYouTubeでは、各社のハイエンドグレードモデルの品質に並ぶと評されいる。カタログには、先進のデジタル回路と、最新のDACを使用し、CDからかつてない感動を引き出し、音楽の温度感や空気感を引き出すとある。今回は、何時ものレファレンス機材であるAccuphaseのC-2900(プリアンプ)A-80(パワーアンプ)スピーカーはヤマハNS-5000の組み合わせで試聴し、次にアンプを同一ブランドのL509Z(プリメインアンプ)と組み合わせでは、音色、音質がどのように変化するかを試聴してみる。
先ずは、D-07X とC-2900、A-80、NS-5000での試聴である。以前、今回と同じシステムでCDプレーヤーを、Accuphaseの DP-770で再生した時には「艶やかで精緻だが、チョット硬質な音が響く」と感じた。D-07XをAccuphaseのアンプで駆動した場合は、どのような音になるのか?
【LUXMAN D-07X】
●ローム社製DACチップ BD34301EKVを2基搭載。
●UBS入力:PCM768khz/32bit、DSD22.4Mhz 専用ソフトにより伝送負荷を平準化
●MQA規格に対応
●クロック:発信周波数付近のノイズを限界まで低減する、高精度、低ジッターの超低位相雑音モジュールを2系統搭載
●SACD,DSD再生時に音質を選択可能な2モードのアナログFIRフィルター内蔵
●非対象のレイアウト構造:信号の最短かつ理想的な経路、重量バランス、アナログ回路の為の容量確保
●LxDTM-i構造で、高鋼性とディスクドライブ部分の外来振動を遮断。高精度で安定した信号読み取り性能を実現
●モノラルモードで動作させたDACの出力を、I/V変換とディスクリート部品で構成したバッファー回路により、音楽信号を低インピーダンス化
●可聴帯域外のフィルター処理は、バッファー回路内で行う
ーAccuphase C-2900ー
・ボリューム:AVAAからBALANCED AVAAへ。AVAAは、大きさの異なる入力信号を、その組み合わせで音量をコントロールしているが、BALANCED AVAAは、バランス回路で構成する事により、ノイズレベルを20%低減している。
※試聴後の感想
空間的スケールが大きく、音が軽やかで、解き放たれた様な感じがする。音にスピード感があり、低音の出方に迫力がある。音像はC-2850と比べると、肉厚感は薄くなるが、分離感は良好である。
ーAccuphase A-80ー
・オンセミコンダクター製MOS-FETの採用により、A級領域の電気信号を制限なく流せるようになった
・高効率トライダルトランスとフィルターコンデンサーの組み合わせ 120.000μF
・信号入力部に12.6倍のゲイン、電力増幅部に2倍のゲインを割り当て、7%ノイズを減少
※試聴後の感想
低域が、A-75よりバランス良くたっぷり出て、さらに音場に深みが生まれ、空間の中に、音像が浮び上がるよう。音に厚みがあり、存在感のある音像が出現する。音像は芯が入ったように明瞭である。透明で華麗な空間ではなく、歌手や楽器が実存感のある空間になっている。
●CDプレーヤー:LUXMAN/D-07X
●プリアンプ:Accuphase/C-2900
●パワーアンプ:Accuphase/A-80
●スピーカー:YAMAHA/NS-5000
D-07Xは、日頃、聴きなじんだAccuphaseの音に、若干の太さと柔らかさを加えたように思える。D-07Xの評価として試聴したが、Accuphaseのプリ、パワーアンプの音色が乗っており、艶やかで気品に溢れ、繊細な表現も十分で、声や楽器の表情を豊かに表現する。しかし、その音は装飾を感じるのではなく、あくまで自然で飾り気の無い音である。D-07Xの音は、美しさや品位を中心に、人間はどんな音に魅了されるか、芸術性を感じるかを計算しつくして開発したように思える。
※この後での試聴でアンプを、L509ZやスピーカーをHARBETHに変えると、クールな音色や、凄みを感じる音になったので、アンプやスピーカーの性能、音色の影響を大いに受けるのではないか?とも感じた。
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1)手嶌葵 Aoi Worksより さよならの夏
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ライブ会場のざわめきと共に、手嶌の伸びやかだが、憂いを帯びた声が響き渡る。マイクを通して歌う雰囲気が伝わってくる。音は若干の柔らかさと太さを感じるが、その中に繊細さが溢れていて、伴奏の楽器の質感をも、表情豊かに再現する。人が聴いて、気持ちよく、何も考えずに、音楽に浸れる雰囲気を提供してくる。いつまでも聴いていたい音楽。音の分離良く、全てが自然と感じる。
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2)Sinne Eeg Face The Musicより月光のいたずら
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音は若干太いが表情豊かで、女性の声の艶やかさやハスキーさを伝えてくる。歌手の発声は明瞭である。ドラムのアタック音も鋭く再現される。レンジ広く、高域、低域のバランス良好。非常に表情豊かで、CDに入っている情報は全て再現している様。
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3)Manhattan Jazz Orchestra SING SING SINGよりSING SING SING
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ドラムの低音のアタック音が響き渡る。各楽器は全体の雰囲気と調和して、ジャズバンドの楽しさを奏でる。それは、ボアーンとした音では無く、しまりのある音。木金管楽器の質感も明瞭。CDの情報の再現だが、躍動感に富み、実際の雰囲気に近いのだろうと思う。デジタル音の再現技術と、音楽の持つ芸術性とが両立している。ドラムのスティックの軽い感じが良い。各楽器がリアルに再現され、定位も良く、明瞭にアドリブを取る、聴いていて楽しいジャズ。
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4)Beethoven:The Violin Sonatas Sonatas5
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バイオリンの表情と、ピアノの表現が、豊かで鮮やか。優しい面も、激しい面も、過不足なく表現される。バイオリンとピアノとの、立ち位置や奥行き感を感じる。高域から、低域までバランス良く、微弱な音から、激しいアタック音まで、破綻なく聴ける。バイオリンの弦を擦る音や、ピアノの指がコロコロと鍵盤をころがる音が生き生きと感じられ、音楽を聴く喜びを素直に受け入れられる。
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5)Mussorgsky 展覧会の絵 よりプロムナード、こびと
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オーケストラの舞台の広がりと各楽器の分離も鮮烈では無く、程良い交じり合い。低音も過不足なく、バランス良く再現される。若干明るめ音で、クラシックの尊厳性を感じるが、決して聴き疲れることなく、音楽に包まれる感じを受ける。素直に音楽の芸術性を感じることが出来る。音楽を聴くのにちょうどよい肌合いの音。
今宵は、「逝ける王女のためのパヴァーヌ」を聴きます。クリュイタンス指揮 パリ音楽院管
フランスの芳香と称される楽団の演奏です。クリュイタンスは、色彩豊かな演奏を見事引き出しています。
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