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Phasemation
EA-320
フォノアンプ
ミドルクラス

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Phasemation-EA-320

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Phasemation EA-320 フェーズメーション
ミドルクラスの半導体フォノアンプ
標準価格:297,000円(税込)

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オールディスクリート構成全段対称無帰還回路仕様
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【主な特徴】
上級機のエッセンスを取り入れ、回路のリファインを行い音質、機能にいっそうの磨きをかけたEA-320。フェーズメーションではすべてのアンプ(半導体/真空管共に)を無帰還アンプで構成。 無帰還アンプでは負帰還アンプのような補正動作が無いため、構成する部品、回路に高い精度/技術を要求されます。 その結果、音源(レコード)の情報を余すことなく再生する事ができ、音質面では音楽の躍動感、ダイナミクス、陰影等の表現に優れた音楽性のある再生が可能となりました。信号系は左右同一パターンのデュアルモノラルレイアウトを構成し、左右チャンネル音質の均一を実現することにより、豊かな情報量による空間表現を実現しました。

【主な仕様】

形式V-I/I-V変換型全段対称無帰還フォノアンプ
入力様式MM / MC
入力感度2.5mV / 0.13mV
入力インピーダンス47kΩ / 470Ω
利得38dB / 64dB
入力換算雑音-120dBV / -140dBV
定格出力電圧200mV(1kHz)
リアカーブ偏差±0.5dB(20~20kHz)
消費電力13W(100VAC 50~60Hz)
外形寸法286(幅)×93(高さ)×252(奥行)
本体質量3.9kg

【Phasemation EA-320をもっと詳しく】

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【2022年2月(1) 試聴レポートより抜粋】
今月は昨年(2021年)11月に発売となりましたフェーズメーション半導体フォノアンプのミドルクラスモデル「EA-320」の試聴機が届きましたので、同ブランドセパレート型フォノアンプ「EA-550」とMCカートリッジ「PP-2000」、van den Hul「The Crimson」で試聴、お聴きいただいたお客様からの感想レポートが届きましたので紹介いたします。

Phasemation「EA-320」「EA-550」「PP-2000」/van den Hul「The Crimson」
フェーズメーションPP-2000は、2021年東京オーディオショーの各ブースで使用され、音楽に求められる要素を過不足なく盛り込んだMCカートリッジ。また、バンデンハル The Crimsonは、新導体の開発に歴史のあるメーカーが生み出した中堅MCカートリッジである。それぞれを、フェーズメーションのMC昇圧トランスを内蔵したフォノアンプEA-550と、ヘッドアンプを内蔵したフォノアンプEA-320を使用し聴き比べを行った。
一般に、MC昇圧トランスは、MCカートリッジが発生する0.1~0.3mvの電圧を、トランスの巻き線比率を使用し増幅する。電源を使用しないため、ノイズの影響は受けないが、音域と低域が不足し、かまぼこ型になる傾向がある。ヘッドアンプはMCカートリッジの電圧を、アンプを使い電気的に増幅する。音域的にはフラットだが、電源を使用する為、S/N比を稼げない。

フェーズメーション フォノアンプの特徴
●EA-320
1筐体内に、デュアルモノラルレイアウトで回路構成。負帰還アンプの問題点である時間遅れを解消する為、高い精度と技術を回路に組み込み無帰還アンプで構成。RIAA. DECCA.コロンビアイコライザーカーブを搭載。カートリッジの消磁回路を持つ。
フェーズメーションEA-320 フォノアンプ  

●EA-550
左右独立筐体。負帰還アンプの問題点である時間遅れを解消する為、高い精度と技術を回路に組み込み無帰還アンプで構成。RIAA. DECCA.コロンビアイコライザーカーブを搭載。カートリッジの消磁回路を持つ。MCトランスは、巻き線構造に、特殊分割巻きを採用。2次巻線材に、PC-TRIPLE-C線を採用。低域リニアリティと高効率昇圧(低損失)で、可聴域内の位相歪を減少させた。かまぼこ型音域は感じない。
フェーズメーションEA-550 フォノアンプ  

音の印象 
●EA-320
ヘッドアンプによる増幅の為か、繊細感や音場の深みは後退する。音場が平面的になる。音色は、クールで色彩感は後退するが、どっしりとした存在感を再現する。EA-550と比べると差があるが、定位や、低域から高域の音のフラットな再現性は、良好に感ずる。

●EA-550
昇圧トランスによる増幅の為か、MCカートリッジの持つ繊細な表現を過不足なく再生している様に思える。音場の深みや、楽器の音の透明感や繊細な余韻を再現し、それでいて、サックスやベースの低音も再現し、過不足ないレベルまで表現する。

●PP-2000
フェーズメーションのフラッグシップモデルだけあり非常に完成度の高い性能を感ずる。凛とした存在感の中に、色彩感、繊細感、定位、立体感、音場の広がりを感ずる。しなやかであり、力強くもあり、生き生きとした明るさであり、重厚な暗さも表現する。あらゆるジャンルに適性を持ったカートリッジと感ずる。

●THE CRIMSON
バンデハルのラインナップの中では中堅に位置し、音は太く、クッキリと明瞭で、力強さを感ずる。エネルギー感や躍動感にあふれ、真夏の太陽を浴びているような印象を受ける。音場は明瞭で分解性に富み、ジャズやロック等のエネルギー感を体感するような音楽に適性を感ずる。

リファレンス機材
・アンプ:Accuphase C-2850 A-75
・ターンテーブル:YAHAHA GT-5000
・スピーカー:YAHAHA NS-5000

適合ジャンル

●PP-2000:オールマイティ

●THE CRIMSON:ジャズ・ロック

ジャンル別試聴【PP-2000】
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●+EA-320
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1 荒井由実 ミスリムより海を見ていた午後
定位良好。標準的な音で、若干、ノイズ感がある。S/N比は普通のフォノアンプよりは良好。表現は少し粗い感じがする。PP-2000の鮮明さは少しスポイルされる。レンジの狭さを感ずる。平面的な音の様に感ずる。
2 ドナルドヘイゲン ナイトフライよりI.G.Y
ロックで、躍動感あふれる音楽。ロックのダイナミックさ、スケールの大きさは伝わって来る。定位良好、音の分離良好。レンジ感良好。ロックの場合、繊細な音が無く、ストレートに楽しめる。打撃音は良好。クールな音の印象。
3 ケニークラーク THE GOLDEN EIGHTよりLA CAMPIMANIA
ドラマーを中心としたビッグバンド。音像の定位良好につき、バンドの立体感が広がる。ブルーノートレコードのゴリゴリ感は無い。ピアノの質感は良好。一音一音の分離感は良好だが、若干、滲む感じがする。ドラムもちょっと上滑りで、重量感が出ない。あっさり目のジャズ。
4 グレングールド ゴールドベルク変奏曲より第16変奏
ピアノの力強さを感じる。音色はクールで、淡白な感じ。しかし、音の分離、分解性は良好。定位は良く感ずる。曲は理解しやすく再現される。音楽がチョット平面的か、低音から高音まで均一に出ているが奥深さが無い。PP-2000の繊細さが生きていない。
5 エリーザベト シュヴァルツコップ シュトラウス FOUR LAST SONGSよりFrühling
手の定位良好。オーケストラとのバランス良い。オーケストラの中に、歌手が存在感を持って浮かび上がる。ソプラノの技巧の上手さが表現される。クラシックには良い雰囲気。曲を掴みやすい。そこそこの音の分離の良さと、分解性の良さを持っている。

フェーズメーションPP-2000 EA-320 EA-550
フェーズメーションPP-2000 EA-320 EA-550
フェーズメーションPP-2000 EA-320 EA-550

ジャンル別試聴 【THE CREMRIN】
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●+EA-320
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1 荒井由実 ミスリムより海を見ていた午後
このフォノアンプの方が自然な感じがする。音の太さはそのままだが、エネルギー感は少なくなる。音場の広がりは少ない。EA-550に比べると、定位が甘い様な気がする。
2 ドナルドヘイゲン ナイトフライよりI.G.Y
カートリッジの勢いが、フォノアンプで緩和され、聴きやすくなる。落ち着き感が生まれる。バランスが良い。音楽に乗れる良さがある。
3 ケニークラーク THE GOLDEN EIGHTよりLA CAMPIMANIA
ドラマーを中心としたビッグバンド。定位は良好で、テナーは図太く、聴きごたえはある。音が単調で、繊細さが感じられない。ベース等はハッキリ聞こえる。ドラムのスティックさばきは切れがある。
4 グレングールド ゴールドベルク変奏曲より第16変奏
音場が平面的で、技巧の良さが伝わらない。クラシックの再生には、もっと繊細感や落ち着き感が欲しい気がする。
5 エリーザベト シュヴァルツコップ シュトラウス FOUR LAST SONGSよりFrühling
明るく艶やかさがあるが、繊細さが無い。ある程度の解像力はある。音場は平面的。発声や技巧に奥深さが無い。クラシックの落ち着き感が薄い。


バンデンハルThe Crimson EA-320 EA-550
バンデンハルThe Crimson EA-320 EA-550
バンデンハルThe Crimson EA-320 EA-550

まとめ
「Phasemation/PP-2000」は、STEREO SOUND誌の年末ランキングで連続一位を獲得する実力があり、あらゆるジャンルの音楽を過不足なく再生します。EA-550との組み合わせでは、完成度の高さ、また純正同士の良さも出てました。EA-320との組み合わせでは、EA-320の力不足が感じられ、EA-320を使用するにあたってはPP-500、PP-300、PP-200などでは十分な力を発揮するだろうと思います。 「van den Hul/THE CRIMSON」は、以前、同社のTHE MC-10とTHE FROGを聴きましたが、「THE CRIMSON」は、音の方向性が違っているような印象を受けました。MC-10とFROGは、ブルゴ-ニュワインのように、コッテリとしたコクと上品でマイルドな味わいを、成熟年数の違いで表わすような印象を受けましたが、「THE CRIMSON」は、ボルドーの力強いワインのように太く、力強く、逞しい印象で、エネルギーを体感できる音楽ジャンルに特化したものと感しました。EA-550との組み合わせでは、力強さを体感でき、またEA-320との組み合わせでは、エネルギー感が緩和されクラシック系にも適性が出ていました。このカートリッジの生かし方は、各音響機器の音色や特性に深い知識を持っている経験者に委ねた方が賢明かな?と、思います。

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詳しくは2022年2月(1)試聴レポートページへ
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試聴一覧ページはこちらです
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